優しすぎる人が生きづらいのは、搾取されるから【ギバーとテイカー】
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優しくしても、なぜか損してばかりだったり、辛い思いにつながっている気がする。
優しすぎると、どうして生きづらいと感じてしまうの?
どうすれば生きやすくなるの?
そんな悩みのある人に、お話しします。
「優しすぎる人だから生きづらい」理由のひとつは、優しすぎるあまりに搾取されているからです。
搾取される側を「ギバー」、搾取する側を「テイカー」とする考え方があります。私はこれを知って、生き方を変えることができました。搾取されるだけの生き方から、抜け出すためです。
自分のことを「優しすぎる人」とは思っていなかったのですが、周りからそういわれることが多くありました。けれど同時に生きづらさも感じていて、優しい=良いことではないのか?と考えていました。
その答えがみつかったので、同じ悩みがある人のお役に立てればと思い、書くことにしました。
この記事は、書籍”GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代| アダム グラント“を参考文献に、体験談を交えて分かりやすく伝えています。そのため、私なりに言い換えた言葉をつかっています。
この記事を読むことで、どうして優しくすることが生きづらさにつながるのかを理解していただけます。
「ギバーとテイカー」を知ったら生き方が変えられた
理由は2つです。
- 人に優しくする方法=与え方には2つあり、自分が幸せになれる方法と、そうではない方法があるから
- 自分の利益を優先させるために、優しすぎる人から搾取ばかりするタイプの人がいるから
2つの与え方
自分も幸せになれる与え方
自分にとっても相手にとっても利益になるように与える。双方がWIN=WIN。
自分は幸せになれない与え方
自己犠牲をしてまで、相手の利益になるように与える。相手がWINでも、自分はLOSE。このようなタイプの人を「ギバー」と言います。後ほど説明します。
悩んでこの記事にたどり着いたみなさんは、どちらでしょうか?私はこの「ギバー」タイプです。
搾取ばかりするタイプの人とは
自分の利益を優先させる人、相手から奪ってばかりの人のことです。
このようなタイプの人を「テイカー」と言います。後ほど説明します。
テイカーとギバーが一緒に行動すると、どうなるでしょうか?
ギバーは与え続け、テイカーは搾取し続けます。ギバーにとっては見返りも報われることもなく、吸い取られ続けることになります。
思い当たる経験、ありませんか?
ギバーとテイカーの存在を知ったことで、今までの生き方では幸せになれないと悟りました。
そもそもギバー・テイカー・マッチャーとは
人の考え方や行動を、3タイプに分けたものです。アメリカの心理学者、アダム・グラント氏が提唱しました。
- ギバー:惜しみなく相手に与える人
- テイカー:自分の利益優先な人、受け取るばかりの人
- マッチャー:与えると受け取るのバランスをとる人(ギバーとテイカーの間)
人とどのように「ギブアンドテイク」をするかで分かれています。こうしてみると、優しすぎる人であるがゆえに生きづらさを感じている人は、ギバーの可能性が高いですね。
そして、3タイプの割合はこうです。
- ギバー:25%
- テイカー:19%
- マッチャー:56%
だいたい、ギバーが4人に1人、テイカーが5人に1人。マッチャーは大半を占めているんですね。
どのタイプが一番いいの?
著者のアダム・グラント氏によると、一番成功するのは「ギバー」です。成功している順番は、上からこうでした。
- ギバー
- マッチャー
- テイカー
- ギバー
ギバーが最下位なのは納得するけれど、どうして一番成功にもギバーがいるの?
次の項目で説明します。
ギバーには2タイプいる
アダム・グラントは、ギバーを次の2タイプに分けています。
- 他者思考型ギバー
- 自己犠牲型ギバー
先ほどの順で一番成功するのは、この他者思考型ギバーです。
他者思考型ギバー
自分にも相手にも利益がある=WIN-WINを考える。たとえ受け取るより多くを与えたとしても、まわりから還元されるので自分の利益を失わない。
自己犠牲型ギバー
相手の利益を優先して考える。受け取るより多く与える一方なので、自分の利益を失ってしまう。
これを知って、タダ働きを連想しました。残業代をもらえないのに働いたり、休みの日でも無償で家で仕事を請け負ってしまったり。経験ありませんか?
極端な例ですが、いくら相手のためになるからといって、自分が売っている商品を、タダで相手にあげてばかりだと、自分の生活が成り立たなくなりますよね。
テイカーと関わったときの体験談
この人といると、頑張って尽くしても報われない。そんな相手はいませんか?それは、相手がテイカーだからかもしれません。
そんなテイカーと、自己犠牲型ギバーな私が仕事で関わったときの体験談です。
4人のテイカーを紹介します。
詳しくは書けませんが、とてもとても悪いことをして、クビになってしまった人も中にはいます。自分がお金を得るために、会社や関係先にかなりの迷惑をかけたそうです。
テイカーがどうなっていくのか、なんとなくわかった気がしました…
Aさん
適応障害で退職した私に、その後の様子を細かく聞いてきました。少し違和感を感じながらも、心配してくれているのかなと思っていたら、実は社長への情報の手土産にするためだったのです。
なぜわかったかというと、質問に全て答えきったとたんに、連絡が途絶えたからです。
その直後、退職後も付き合いのあった人から、私が答えた内容が社長を通じて社員全員に明るみになったと聞かされました。
結果、退職する理由は一部の人にしか知られたくなかったのに、皆に知られることになってしまいました。
かなり誇張して伝えられていました。私はそんなことまで言っていないのに…というようにです。
これまでも、その人にだけと思って話した内容が、周りの人に筒抜けになっていることが何度もありました。
どうしてもっと警戒しておかなかったんだろう…。
Bさん
この人との思い出は本当に辛いものばかりで、ギバーとテイカーのわかりやすい例のような関係でした。
自分の業績と思い付きのためだけに、たくさんの無茶ぶりと無駄な仕事をさせられました。
例えば…
- イベントにサクラとして参加するよう、プライベートを強要
- 契約件数稼ぎのため私の個人情報を提供させられる(個人情報流出までされました…)
- 時間外に連続して5回も着信をいれてくる。内容は、休みの日に無償で仕事をさせようというものでした。
- 新しい事業を起こすから準備してと言われ必死に対応して報告したら、「あ、それもうやめた。次はこれね」と言われる。何度も繰り返される。
話し方が上手なので、最初は私にもメリットがありそうに聞こえるのです。しかし結果的に何一つ、こちらにメリットはありませんでした。
Cさん
元上司です。
Cさんが私に作らせた&やらせた資料や作業を、Cさん一人でやったかのように、上役にいつも説明していました。
私は気づいていたのですが、何も言えずにいました。私にモラハラをしていた上司なのですが、私が言い返さなかったことで関係は悪化していきました。
この人は部署のトップだったのですが、部署内の人間が常に短期でやめていくという状態で、慢性的な人手不足でした。
Dさん
この人からの仕事の依頼は、スケジュールに余裕があったことがほとんどありません。例えば、定時前に依頼してきて明日の朝一に仕上げていてほしい、といったようにです。
無理と伝えても調整を聞き入れてもらえないばかりか、Dさんの地位を使って脅されたこともあります。
残業代がでないよう、タイムカードを先に押して残業したり、家で作業していました。
お礼の言葉だけはあるのですが、HSPでもある私は「心がまったくこもっていないし、当然のことと思っているのでは」と感じていました。
事実、そのような仕事の依頼はやめてほしいと何度お願いしても、変わることはありませんでした。
ブラック企業ほど、働いている人がテイカー寄りな考えを持ちやすいと感じます。
みんな余裕がないので、自分を少しでも生き長らえせるために、誰かを犠牲にするしかないほど、追い詰められているのでははいでしょうか。
どのように生き方を変えたのか
今の自分は幸せになれない与え方をしていて、搾取されている現実を受け入れられました。
人に優しくしていればいつか報われると信じてきた何十年…。優しさは素敵なのですが、方法があまりよくなかったのだと理解しました。
ではどうするか?私はこんな風に生き方を変えました。
- 相手がテイカーと分かった時点で、与えることをセーブする
- 相手だけではなくて自分の利益も考える(自己犠牲の見直し)
まずはこの2つを意識して生きていくことにしました。
理由は、自己犠牲型ギバーから他者思考型ギバーに近づくためです。
本にはほかにも色々な選択肢がありましたが、今日からでもできそうなものを、と選びました。
1.相手がテイカーと分かった時点で、与えることをセーブする
吸い取られていると分かったら、与えることをやめてみます。
色々書いてきましたが、ここまで理解していても、やっぱり私はギバー。なので、初めは相手に与えることを考えます。ここまでは今までの生き方と同じです。
違うのはここからで、そのあと相手から何らかのお返しや見返りがない状況が続くようなら、それ以上は相手のために動くのをいったんやめます。
仕事の関係で難しければ、今までは全力で取り組んでいたところを、6割くらいにしてみるのです。
本では、相手がテイカーと分かった時点で、マッチャーとして接するよう切りかえると良いと書かれています。
今の私にはまだ難しかったので、このようにしています。
2.相手だけではなくて自分の利益も考える(自己犠牲の見直し)
自分が我慢すればいい、自分さえ無理して頑張れば周りが助かる、という方法は選ばないようにしました。
無理せずにできる範囲はここまで、という一線をしっかりひいて、それ以上は譲らないように努力します。
とはいえ、最初のうちは「何とかしてあげないとこの人が困ってしまう…」と自己犠牲がやめられませんでした。しかし適応障害になったとき、「この人たちばかり大事にしていては、結局私は幸せになれない」と強く思ったのです。
例えばこんな事がありました。
あるテイカーに、無理なスケジュールを強いられたときのやりとりです。
(どれだけ理由を説明しても、断らせてもらえないので)
これをやり遂げるためには、深夜まで残業をしないと無理です。
深夜まで残業したらできるってことだな。じゃあ残業したらいいじゃないか。よろしく。
・・・?
そんな考えは私の頭の引き出しになかったので、とても驚いたのを覚えています。
私なら、こう考え、行動します。
- さすがに、深夜残業させてまでは申し訳ない
- どうしても避けられず、もうそれしか方法がなかったら、私から他の人に頭を下げて仕事を分散して手伝ってもらう。私も一緒に残ってできることを手伝う
- そもそもそんな仕事を振らない努力をする
きっとテイカーにとっては「深夜残業をさせれば、自分の目的は達成できるのだな」という見え方だったのでしょうね。
生き方を変えてみて、どんな変化があったのか
心の不満と、体の辛さが減りました。
具体的には、心の中のこんな不満が減ってきました。
- こんなに頑張っているのに認めてもらえない
- 頑張ったのはほとんど自分なのに、成果を奪われてしまった
- 私のこと、便利な道具と思っている?
- 頑張っているのは自分だけ?
- 自分ばかり損している気がする
- あの人の頼みを聞くために、あれだけ無理をしたのに、感謝してもらえない
体の辛さも減らせるようになりました。
- 睡眠時間をけずってまで活動しなくなった
- 自分が休む日を確保するようになった
- 自分は会いたくないけど相手が会いたがっている、という理由で人に会わなくなった
まとめ
優しすぎる人だから生きづらい理由の一つは、ギバーであり、搾取されているから。
私はまだまだ自己犠牲型ギバーなのでしょう。
それでも「ギバーとテイカー」を知り、自分のタイプを受け入れたことで、生き方を変えることができました。搾取されるだけの生き方から、いつか抜け出すためです。
みなさんにも心当たりはありましたか?皆さんにもできそうと思ったことがあれば、ぜひ取り入れていただければ嬉しいです。
この記事は、書籍”GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代| アダム グラント”を参考文献にしています。
本が気になる方のために、リンクを貼っておきます。
ビジネス書ですが、日常生活での人間関係に悩む人に、とても参考になる本です。理由は、「ギブ&テイク」という人との関係性は、どんな時でも基本で大切だからです。気になる方は、読んでみてくださいね。